イノベーション人材育成の教育総研の岡本です。「新しい市場を創出する力」シリーズの第1回目は、マーケットリスクです。
新しい市場を創り出した成功事例は、その商品やサービスの斬新さや秀逸さが語られます。しかし本当に商品やサービスが斬新であったり秀逸であれば新しい市場を生み出すことが出来るのでしょうか。
商品化やサービス化はあくまでカタチにしていくプロセスであり、商品やサービスが完成しただけでは売れていく事はありません。もちろん商品化もサービス化も簡単ではありません。技術や材料や加工などの背景あるいは市場価格や安定供給の可否など様々な壁をクリアしていかなければなりません。この壁をテクノロジーリスクと言います。そのテクノロジーリスクをクリアしても、更に次の大きなリスクが待ち受けています。マーケットリスクです。ほとんどの事業はこのマーケットリスクをクリアできずに陽の目を見ないといってもいいでしょう。
いままでにない商品やサービスであればあるほど、市場で受け入れていただく努力が欠かせません。その努力が新しい文化や、新しい生活習慣や、新しいライフスタイルを創り出していくのです。逆に言えば、新しい文化・生活習慣・ライフスタイルを創り出す情熱を持って取り組んでいく事がスタートアップ期の最大の課題とも言えるでしょう。マーケットリスクの克服なくして新しい市場を創出することは出来ません。
新商品や新サービスの開発にはテクノロジーリスクとマーケットリスクが存在していることを踏まえて取り組んでいただきたいと思います。