「未来のリーダーを育成する」教育総研‘s EYE
~イノベーションの芽を感じる【電卓編】
カシオ計算機の創業4兄弟三男で会長の樫尾和雄氏が旅立たれた。和雄会長は「カシオはゼロからイチをつくってきた会社であり、今までなかったものの開発を続けてきた」と自負されていたと言う。
カシオのHPを読んでいて興味深い一文があった。有名な第一号機14-Aの試作機では当時主流だった歯車式とは一線を画し、すべて電気回路で処理する画期的なものだった。歯車であれば高速回転に伴い当然ながら騒音が発生する。しかし電気式であったため静音化できたのだ。このことは今の電気自動車の出現とオーバーラップする。
自動車には騒音がつきもの。しかし電気式にすることによりほとんどエンジン音が聞こえなくなった。
動力はモーター(歯車)と思い込んでいれば電気自動車は発想されなかったかもしれない。しかし電気で走るクルマは昔から存在した。技術の発達と共に開発が進み、公道を走れる実機として当たり前になった今がある。
電卓一号機14-Aはオフィスのデスクほども大きかったが、今では手のひらサイズになった。車のボンネットを開けるとエンジンルームは驚くほどスカスカだ。技術の発展は空間を生み出すこともができるのだ。
【間もなく開催】
教育総研では地方創生のためのイノベーション人材を育成するために各地でセミナーを
行っています。6月29日(金)は福岡です。イベントページをご覧ください。