「未来のリーダーを育成する」教育総研‘s EYE
~イノベーションの芽を感じる【図書館編】
全国の自治体や大学で図書館の新設が増えている。そこでオフィス家具大手のイトーキが動き出した。カルテ管理技術を応用したシステムだ。
筆者の近所には図書館の分室がある。分室だから蔵書は当然少ない。本との「出会い」は期待薄だ。しかしうちの子供達は図書館のヘビーユーザーだ。それは予約をフル活用しているからだ。子供には本と触れ合う機会を十分提供したいがうちの中のスペースも予算も限られている。だから図書館の予約システムを利用して取り寄せて借りている。まさにこれは公共の図書館を「うちの書棚」化している状態と言えよう。蔵書は市内全域の図書館がオンラインでつながっているのだから充実この上ない。難点は開館時間だったが、イトーキのシステムが解決してくれる。
これを機会に自治体の担当者には経費の有効活用を再考願いたい。各所の図書館をスケールダウンし、不動産費を削減しシステムの導入費用に充てる。蔵書の量は大切だが、市内全域でもっと共有レベルが上がれば冊数は削減でき、その分珍しい本への購入費用にも充てられるのではないだろうか。つまり質の向上につながる。
本は知識が集約されている。人類の宝だ。若者の本離れが嘆かれて久しい。これを機に本へのハードルが大きく下がることを切に願う。
【開催間近】
教育総研では地方創生のためのイノベーション人材を育成するために各地でセミナーを
行っています。8月3日(金)は広島です。イベントページをご覧ください。