教育総研‘s EYE【写真用プリンター編】


「未来のリーダーを育成する」教育総研‘s EYE
~イノベーションの芽を感じる【写真用プリンター編】

富士フィルムがスマホ用写真プリンターを発売した。今やデジタルデータ保存が主流となっている写真整理だが、やっぱりプリントしたいというニーズは根強いようだ。デジタル保存、共有が一般化した今だからこそ、印刷された写真をコラージュしてアルバムにしてプレゼントされたりすると特別感が際立つ。


今までも写真用プリンターはあった。しかし今回は「正方形である」ことがミソなのだ。そもそも、振り返ればフィルム業界では常識とされていたものにはあまり理由がないのではないかと思う。
昔々その昔、カメラのフィルムは12枚、20枚、36枚撮りという規格だった。理由は先行していたコダックの規格に右へ倣えしたからと言われている。それが、ある日24枚撮りの商品が出てきて24枚撮りがあたりまえになった。仕掛けたのはコニカだった。フィルムという差別化が困難な商品において枚数を増やすことは購買層には「お得感」という相当なインパクトがあった。ただ、それも各社がこぞって24枚撮りを出したのですぐに優位性は保てなくなり、フィルム枚数は一般の商品としては122436が定着している。

写真が長方形だったのも、一応なんとなく理由らしきものがある。
「長方形の方がドラマティックな構図になる」「人間の目は左右についているから横向きの視野をとらえることに向いている」「長方形の方が動きを表現できる」
しかし今流行っているのは正方形の写真だ。その理由ももっともらしく色々ある。
「正方形の方が女性的な表現だから」「正方形はありのままを表現するので本質が見える」
しかし恐らく理由の多くは「インスタがオシャレで流行ってるから」だろう。
ちなみにインスタグラムが正方形を採用したのは、「コダックのインスタマチックやポラロイドのインスタントカメラをリスペクトしていたから」という説が主流だ。
どちらにせよ、開発における技術的な背景はあまりないと思われる。
ならば流行ってる正方形対応商品をいち早くリリースして先発優位を勝ち取ろうということであろう。
イノベーションは常識を疑うことから始めてもいい。

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